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執筆者の写真羽田空港増便問題を考える会

国交省・環境省との質問交渉 全文

更新日:2021年6月14日

10/19(月)参議院議員会館で開いた当団体と国交省・環境省との質問交渉の全文を公開します。学生ボランティアの力も借りて、全文の文字起こしが実現しました。


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2020年10月19日 国交省・環境省質問交渉

主 催: 羽田空港増便問題を考える会


司会:

お時間になりましたので、ご準備ができた方、お席にお戻りいただきますでしょうか。お時間がちょっと過ぎてしまいましたが、再開したいと思います。この度、わたくしたち羽田空港増便問題を考える会の方から、いくつか質問をあらかじめ国交省と環境省に対して送らせて頂いております。それについて、まず一通りご回答いただくという形にしたいと思います。今回のたくさん来ていただきましたので、順番に自己紹介していただいてから進めさせていただいてもよろしいですか。


国交省・環境省:

国土交通省航空局空港業務課、〇〇と申します。

同じく国土交通省航空局首都圏空港課東京国際空港企画室というところで、羽田の担当しております〇〇と申します。どうぞよろしくお願いします。

同じく航空局空港業務課の〇〇と申します。よろしくお願いします。

環境省水大気環境局生活環境室の〇〇と申します。よろしくお願いいたします。

同じく環境省大気生活環境室の〇〇と申します。よろしくお願いいたします。

同じく環境省自動車環境対策課の〇〇と申します。よろしくお願いします。

同じく環境省水大気環境局自動車環境対策課の〇〇と申します。よろしくお願いいたします。

国土交通省航空局首都圏空港課の〇〇と申します。よろしくお願いします


司会:

ありがとうございます。本日をお配りしているレジュメの順番に沿って進めさせていただこうかと思います。一番最後につけている紙に、私たちが最初にお送りしている質問が書いてございますので、それぞれにつきまして担当の方からご回答いただければと思います。

一番目でから進みます。私たち市民は、独自に空港に近い地域について騒音測定とアンケート調査を行いました。先程お示ししたものです。結果はあらかじめお送りさせていただいておりました。それを見てどのようにお感じになりましたか。お答えをいただけたらと思います。


国交省:

ちょっとすいません。あのおアンケートの方は頂いてなくて、他の測定結果をいただいたんですけど。先ほど頂いたところで、ちょっと感想というのは、ちょっと申し訳にくいんですけど、情報を頂きましてありがとうございますと、まず担当として思っているところです。   

私たちも騒音測定をさせていただいているんですけど、やっぱり限られたポイントにしかできないところがありますので、実際に皆さんが測っていただいたというところのその情報いただけたということで、今後の対策に向けてこれも参考にさせていただきたいな

という風には思っているところです。いくつか、確認させていただいても大丈夫ですか。測った時にそのどういう機器を使われたのかって、メーカーと機種名とかもし分かるようであれば、そこをちょっと教えていただきたいなというのと、測った時の測り方で手で持ってたのか、三脚とかにかけてやったのかいうことと。あとたぶん、ここに航空会社とか機種を入れて頂いているかと思うんですけど、これは何に基づいてこういう風に入れてらっしゃるのかっていうとことか教えていただければなと思うんですけど。


司会:

機種は先生が分かります。


松井先生:

騒音計は小野測器の精密騒音計なんですけど、品番は忘れました。測定測定の高さは、1.5mです。


司会:

測定の仕方やで機材含めて先生にご指導いただいて、測りました。三脚に立ててこういう風に、先生のご指導通り1.5mの高さに測定器がある形でやりました。あと機種ですが、フライトレーダーを見てやりました。張り付いて、今飛んだ飛行機、B滑走路から離陸した飛行機はフライトレーダーを見たり、目検でも確認できるので、機種を確認し、フライトレーダーでその機種を確認して手書きで3時間半順番にメモを取ったというものです。


国交省:

ありがとうございます。いくつか疑問などがあって、そもそも15番目の子のJAL(ハワイ便)って今飛んでないんですけど。


司会:

マニラかな。私たちが全て目で確認したものなので、ちょっと分からないものがあるようです。


国交省:

はい、わかりました。後は、Iさんのお宅のお庭で測られたのですかね。


司会:

8月のですかね。9月17日ですね。屋上です。その建物の屋上にはお部屋もあって、そこから外出たところのスペースに機材を置かせて頂いて。


国交省:

東糀谷六丁目団地、敷地内で測られた?


司会:はい。


国交省:

分かりました。ありがとうございます。ちょっとそういう意味では、こういった頂いたデータを…そうか、お家が違うんですか。Iさん。もっと近いところで、測っているんですね。


司会:

個人宅なのでお名前出せないですけども、住んでいる方のベランダと玄関先でも敷地内に置かせていただいたということです。


国交省:

分かりましたありがとうございます。


司会:

2番目の質問に移ります。環境省として空港に近い地域を始め、環境影響の大きい地域で騒音測定と住民へのアンケート調査を求めています。これは私たちの大田区に陳情も出しているんですが、そういうことを求めたいと思っております。それについてお返事をいただきたいのと、もしできないとご回答されるのであれば、何が理由なのかを聞かせてください。


国交省:

騒音測定に関してですと、国交省それなりに頑張ってやらせていただいていて、羽田も今大田区だと、大森第五小学校と羽田小学校2箇所に固定騒音測定局設置して、測定させて頂いています。あと、短期騒音測定ということで、先日実施させていただきましたけども、あれは東糀谷のポンプ場のほうで実施するなど、騒音測定はそれなりにさせていただいていると思っています。それこそ頻度であったりとか、その箇所するとかっていうところで、もうちょっと増やしていただきたいというご要望もあるのかもしれません。

そこは全体の中での調整も含めた形でさせて頂いていますので。ご要望としても色々言っていただければ、それまた対応できるかも含めて検討させていただいた上で今後も定期的に騒音測定をしっかりさせていただきたいとは思っています。

アンケート調査ってとこなんですけど、大規模で今やるという予定はなくて、基本的に私たちは様々な方法で皆さんからのご意見を受け付ける窓口はご用意させて頂いています。直接空港事務所であったりとか、東京航空局。あと、また本省も含めてお電話でいただく場合もありますし、あと私たちが今作っています羽田空港の飛行コース公開ホームページというところで、実際の騒音等の状況とか飛行機がどこ飛んでましたみたいな情報提供させていただいているんですけど、そこからウェブを通じて、ご意見等も出して頂けるようになっていまして、まずそこのご意見。あと羽田の新飛行ルート関して言えば、直接のコールセンターも作っていますし、そうしたところでの頂いたご意見をもとに今検討させて頂いているという状況になっていますので、そこを更にプラスアルファでアンケートという形までは考えていないかなというところでございます。


司会:

そのアンケートってどこかに出てるのですか。窓口やコールセンターに問い合わせた内容は公開されている?


国交省:

あまり出していないですね。個別に1件1件の内容はお出しはしていなくて。個別の問い合わせについては若干個人情報が入っているので、ざっくりまとめてこんな感じっていうのを多分出してはいるんですけど。主なご意見みたいにまとめちゃっていて、個別のはないんですけど。少なくとも個別に対しては、そのいただいたことに対して、必要に応じて返答させて頂いてますし、そのような対応はずっと続けています。


環境省:

環境省のほうから同じことについてあります。今回のですね。新たな飛行経路、羽田を含む都内の地域に置いておきましては、毎年東京都による騒音測定を実施されておりまして、その結果について公表されております。環境省としましては、東京都による騒音測定の結果を注視しまして、東京都と国交省と情報交換等を行いながら、引き続き騒音状況の把握をしまして、環境基準の維持達成に努めてまいりたいと考えているところです。


国交省:

三番目のところで、9月までの評価というところで、お問い合わせいただいているんですけど。まさに今その辺の実際の新経路を飛び始めてから、だいたい夏過ぎましたっていうぐらいの状況についての全体の評価を、今させていただこうと準備をしているところでございます。今日の段階ではまだ具体的にお示しをするのがなかなか難しい状況なので、もう少しお待ち頂ければと思います。まとめた状態にした上で、みなさんに対しても、お示しをしていきたいなというふうには思っているところです。四番以降はお願いします。


環境省:

四番について、環境省の方から回答させて頂きます。航空機の環境基準は聴力損失など、健康に係る障害をもたらさないことはもとより、日常生活において睡眠妨害、会話妨害、不快感等をきたさないことを基本として、加重等価平均感覚騒音レベル、いわゆるWECPNLによって設定をしました。その後、測定技術等が進歩したこと、また諸外国においてエネルギーベースの使用が採用されたことを受けて、平成25年から時間帯補正等価騒音レベルLdenを指標としたものを適用しており、適切に設定しているというふうに承知しておりますが、今後必要に応じて国内外の治験の収集に努めてまいりたいというふうに考えております。その後、黒ポチで質問続けて頂いておりますので、これについて回答順にさせていただこうと思います。

一ポチ目でございますけども、繰り返しになりますが、我が国の航空機の環境基準は聴力損失などの健康に係る障害もたらさないことはもとより、日常生活において睡眠妨害、会話妨害、不快感等をきたさないことを基本として設定をさせて頂いております。

次のポチでもございますが、これについては、先ほど松井先生からもご指摘の通り、睡眠障害という疾患についての定義であるというふうに、私どもでも聞いておりますので、こちらは環境省の判断というよりかは、個別のお医者さんのご判断でそういう診断がなされているということは承知をしております。

次のポチではございますが、騒音によって睡眠障害が生じるなら、それによって公害病が発生するといえるかということについてでございますが、こちらはあくまで一般論でございますけれども、騒音によって人の健康に被害が生じているということが明らかな場合でございましたら、これは公害病にあたり得るという風には考えております。

最後はWHO1999年の環境騒音ガイドラインについてご質問をいただいているところでございますが、次の黒ポチで健康影響でいただいているところ、こちらの4ポチ目までは

環境省としては回答が同じですので、併せて回答させていただきたいと思っております。

WHOの欧州地域事務局におきましては、2018年に先ほどご説明がありました通り、環境騒音ガイドラインを公表しておりますが、これについては航空機騒音を含む交通騒音等に関する研究の文献が幅広く収集整理をされておりまして、騒音曝露による虚血性心疾患、不快感、睡眠妨害、聴力損失等の健康影響との暴露反応関係について示されているというふうに承知をしております。環境省といたしましては、この環境騒音ガイドライン及びそのガイドラインの根拠となっている文献につきまして、有識者のご意見を踏まえつつ、治験の収集・整理に努めていることでございます。

最後にご質問いただいておりました、交通騒音によって高度の睡眠障害による虚血性

心疾患の患者数等ということについてお示しをされていることでございますが、我が国においては、個別の疾患において何人騒音で影響を受けているということについては産出をしておりませんので、こちらについては具体的な数値をお答えできません。

 我が国におきましては、航空機騒音に係る環境基準の達成状況について把握をしておりまして、これについて一部の地域において改善がなされているというふうに把握をしております。ご質問いただいていた環境省の部分については、以上となります。


司会:

以上でよろしいですか。


奈須議員:

そうしましたら、場所を調整しているということなんですけれど、素人ながらも出張って測定したりしたわけですね。土地も持っておりませんし、そういう意味では個人のお宅に頼み込んだりして、やらせていただいたと。それをしろと言っているわけではありませんが、権限もお金も予算もたくさん持っていらっしゃる、あるいは公有地を使うという意味でも私達よりもずっと簡単に適地が使えるのではないかなと思います。場合によっては、こういった公共目的であれば、道路占用といったようなものも可能ではないかと思いますとね。やろうと思えば、やれると思うんですけれども、なぜできないのか。そこがとても気になるところなので一点。

 都による測定をしているからということですが、この間、松井先生からも教えていただいている中では、やはり国の姿勢が変わらなければ、様々な基準であったりというものが変わらないとすると、言ってみれば東京と大田区もその国の法令に基づいて単に測定をしているだけにすぎなくて、それをやはり最終的には強制力のある基準ですよね。罰則規定もないと先ほど先生もおっしゃっていましたけれども、そういった効力のある基準に持って行かなければならなくて、そこをやはり担当する行政が環境省ではないかなと思うんですけれども。ご自分たちの役割についてどのようにお考えになっているかっていうことを踏まえてこの質問はお答えになっていただかないと答えにならないじゃないかなと思うので、もう一度その点についてお答えいただきたいと思います。

 あと、3番のところ「準備してますよ」っておっしゃったんですけど、いつまでに公表していただけるのかっていうこと。それから、WHOの障害もたらさないと、これはその後の黒丸以下の所にも関係するんですけれども、これも松井先生からも色々お伺いをしているんですが、今日のご講演の中でも、日本の行政にかかわる知見というのは1970年代で止まってしまっているように見えておりまして、その後1999年、あるいは2018年に大きく変化しているものについて、全く影響されていないように思うんですけれども。今は何をしているのか、あるいはこれまでは何をしてきたのか。そして、今後何をすることでこの基準は変わるのか、あるいは検討したけれども、このWHOあるいは海外の基準というものは全く検討に値しないものだから変えないという明確な知見をお持ちであれば、そこも含めてお答えしていただかないと、多分すぐにまた…1970年から今だと何年ぐらいですか。50年経っちゃったんだ。私たち死んじゃうので、せめて生きている間くらいに、どういうふうに思っているのかなっていうのを、松井先生はとても上品でいらっしゃるので、仰れないので、先生のこの血のにじむようなですね、研究結果をもとにされたこういう貴重なものを私たち、教えて頂けるっていうのは本当に光栄なことだと思うので、やはりそういう知見に対する敬意を表するという意味でも、やっぱりそこまで含めて環境省にはお答えいただきたいなと思うんですけれどもいかがでしょうか。


環境省:

ご質問いただきましてありがとうございます。順に回答できるかどうかは分からないですけども。最初といたしまして、まずは基準を、環境省は航空機騒音に関する環境基準ということで設定をしておりますけれども、規制すべきではないかということについて環境省がどう考えているかということですけども。すいません。私の記憶があやふやなところもあって恐縮なんですけれども、昔のですね、中央環境審議会の前身である中央公害対策審議会においては、こういった「特殊な騒音についてはまず環境基準を定めて対応すべし」ということを受けて、環境省としては、当時は環境庁でございましたけども、設定してきたというふうに理解をしております。今のご時世、規制するべきかどうかということについては、すいません。担当としては回答を持ち合わせておりませんので、これについては、また室内で検討したいというふうに思っております。

また、1970年から知見が出てきたということではございますが、今その環境省としてやっていることといたしましては、一番新しい知見であるのが2018年のWHO欧州事務局の出したガイドラインというふうに承知をしておりまして、そこで使われた論文の一つ一つの精査というものを行ってまいりました。今年度につきましては有識者を集めた検討会において、その知見について精査をいただきまして、その環境基準に対してどういう影響を与えうる知見なのかということについてご議論をいただく予定でございます。

知見が1970年から示されていることでありますけれども、これまで何をしてきたかということについては、ご報告書が、過去環境省が作っている物がございますので、それを確認した上で回答させていただきたいというふうに考えております。

どうしたら基準が変わるのかということについてなんですけども、環境省といたしましては、この環境基準については科学的な知見が出ましたら必要に応じて見直しを検討するということにさせていただいておりますので、先ほどご説明をさせていただいた検討会の場で、有識者の先生からそういった論文についてご意見をいただこうというふうに考えております。以上です。


国交省:

では引き続き私の方から、国は権限いっぱい持っているし、予算もあるし、もっとできないのかという、ご要望としては理解はできるんですけど。そこはすいません、なんでもかんでも、我々できるわけではなくて、場所の選定は結構難しいのは難しいです、どうしても。それなりにきちんと取れる場所っていうふうに考えなければいけないので、確かに実態を把握という意味では皆さんのお家の庭とかをお借りしてというのも、その家の実態っていうのはあると思うんですけど、でもそれを各戸やるというわけにいかないので、ある程度皆さんにとって共通の場所みたいところっていうのは、一つあるのかなというふうには思っています。その上で実際に使える場所っていうのを選定していった上で、そこで測ってお示しをしていっているというのが今の状態ですので、そういう意味ではどちらかというと大田区は、手厚くはさせていただいているつもりではあるんですけど、もっとやって欲しいというお声は理解はしていますので、そのあたりは今後また大田区とも含めて色々とご相談させていただければとは思います。


国交省2:

あとすいません、公表いつまでいいってお話しいただきました。皆様もご存知かと思いますが、この新経路始まってから定期的にその運用状況っていうのをいろいろ公表させていただいている中で、この騒音の影響っていうのも公表させていただいているところです。先ほどの〇〇が申し上げたように、現在この9月までといいますか、夏場の運行影響について騒音以外の部分もですね、例えば運行状況どうだったのかとか、滑走路の使用割合がどうだったのかとか、ちょっと今取りまとめている最中でございますので、できるだけ早く皆様に公表できるように準備を進めていきたいと、そのように思います。以上でございます。


奈須議員:

松井先生にも一言、後で言っていただきたいなと思うんですけど、公表が遅れているってところでは、私はコロナの影響で減便になったけど、無理やり新飛行ルートを取っている中での、やっぱりどういう影響だったかっていうのも、私は一つの評価としてすべきだと思うんですよ。実態としてもっとその便数が増えれば大きな影響があるんだから、その時にっていう考え方もあると思いますけれども、何があっても新飛行ルートを取るんだっていうこともね、しっかりとやっぱり責任を持つ省庁として、そこはきちんと評価すべきだと思うんですね。その上で増便になればもっと大きな影響が出るだろうとか、そういうことも踏まえた上での、今の時点での評価というのはとても大切だと思います。

〇〇さんは、「選定の場所が難しい」って言いますけど、どこだって沢山やって欲しい気持ちですよ。それは、みんな生きているんですよ。あそこで暮らしている。だから先ほど松井先生も仰っていたように、日本の環境省の方にも言いたいですけど、騒音基準が健康を守るとかね、そういう数値になっていないわけですよね。ただ測定しているだけって。測定して公表して、基準値以内かどうかをみんなに知らせてそれでおしまいって。超えたら、私たち超えてるじゃないかって文句を言うだけでおしまい。これでは、私たち知らず知らずのうちに、健康を害したりしているかもしれませんけれども、その因果関係も1970年から全く変わっていなくて、検討する検討するって世界がどんどん進む度に、新しいことを検討して終わるんだったらこんな簡単なことないので、厳しい言い方ですけど環境省いらないと思いますよ。とっても楽ですよね。

ですから、私たち素人が見てみたら、別に先生と打ち合わせて、2割ぐらいのこういう結果にしようねなんて全然やってないんですよ。本当に素人だから何も分からないので、皆さんにアンケートを取って生データをお見せしてもいいんですけど、FAXだとか手書きで個人の住所を書いたところにわざわざ歩いて持ってくるんですよ、羽田の方たちが。綺麗に折りたたんだものを。それを私たち、一つ一つ集計してみたら、たまたま先生のご研究と、だいたいこのぐらいあるっていう数値になったの、私たちもびっくりしているところなので。そういうことを、もっと規制省庁として、実体のある、私たち住民に良い仕事しているなって思わせてもらえるようなことをしていただきたいなというふうに思います。

今のWHOの規制について、今も検討しているそうで、専門家を呼んでやっているらしいですけど、松井先生は呼ばれてないような気もするんですけど。そのあたりについては松井先生、何かもしご意見とかあれば、今後やはり海外の知見をどうやってこの環境行政に活かしてもらえるのかというとこであれば、先生お願いします。


松井教授:

私は数多くの裁判出まして、国政に関してはもう諦めているんですね。ですから、どういうことを仰られても、もう気にしないようにしているんですけど。二、三点せっかくですから二、三点お伺いしておきたいと思います。1999年にWHOのガイドラインを出した時に、私は学会で、環境省の方にお伺いしました。「高曝露地域で心疾患のリスクがある」というようなことが書かれてあるぞと。どうするんだと聞きました。その後も何度も聞きました。が、検討中ですというのが二十数年間続いています。やっぱりあと50年、100年、1000年と検討されるのでしょうか?


司会:

ご回答お願いします。


環境省:

ご質問、ご指摘ありがとうございます。先ほど指摘いただいたことも踏まえて、環境省としては、あの担当ベースでありますけれども、しっかりお言葉を受け止めさせていただこうと思っております。

また、松井先生からもご指摘あったことについて、担当ベースとしてちゃんと承知をしておらず、大変失礼いたしました。検討中というふうに私も申し上げて、現時点では、いつまでに結論が出るというふうに申し上げられず大変申し訳ないですけども。今年度から回し始めたところではございますので、2018年に出たことを踏まえてですね。ですので、年限はちょっとお示しをしないですけども、もちろん環境省としては、この検討について対応していこうというふうに考えております。


松井教授:

そうするともう一点お伺いしましょうか。予想された回答でしたので。WECPNL、あるいはLdenという指標が、人の睡眠を保護しないということが、1999年のWHOのガイドラインに書いてあります。これについて、保護するとお考えですか?


環境省:

今、私が不勉強なこともございまして、1999年のWHOのガイドラインにW値及びLdenが睡眠影響についてカバーしていないということを初めて承知いたしましたので、環境省といたしましては睡眠障害で、例えば何らか健康影響が起こるというものであれば、おそらく騒音の曝露の関係と、最後のエンドポイントである心疾患への影響というものがおそらく知見として、今後得られるのではないかなというふうに考えておりまして、まさにそれが積み上がってきて、2018年の欧州ガイドラインが出たというふうに把握をしております。 

あと、我が国においてもそういうふうな関係性というものがございましたら、必要に応じて環境基準の見直しというものはありうべしだというふうに思っています。


松井教授:

我が国においても、というのはどういう意味でしょうか。


環境省:

現時点では、私といたしましては心疾患と騒音曝露の関係について、多くの指摘をされているというふうには承知をしておりません。ですからWHOのガイドライン、欧州事務局の、2018年のガイドラインの方で指摘をされた論文を参考に、今年度まさに有識者の検討しようというふうに思っているところでございますが、例えば今後我が国においてそういう関係性が疫学調査の結果得られたということなのであれば、やはり科学的知見の精査ついてもしっかり環境省としてやっていくべきというふうに考えております。


松井教授:

私の質問はWECPNLあるいはLdenは睡眠を保護するかどうか、という質問だったんですけど。


環境省:

保護するかどうかですか?今日先生のお話でLdenというものはナイトの部分については重みづけをしておりますが、それについて確かに例えば昼に飛んだのか夜に飛んだのかは数値からでは判断できないというご説明もございましたが、環境省といたしまして今現時点ではLdenに設定させていただいてるのは、夜に重みづけをして、その分ある意味ペナルティを課しているというふうな理解をしておりました。

ただ、ご指摘の通り、睡眠障害と騒音曝露の関係性が我が国においても出るのであれば、そういったものは検討すべきというふうに考えています。


松井教授:

我が国では出ないということですね。要は、今日は日本人は非常に特殊で、ヨーロッパやアメリカではこのレベルで睡眠妨害が起こるんだけど、日本人は音では起きないぞと仰られるわけですね。日本人は特殊だと。WHOが言っているけれども、日本では通用しないんだという意図ですね?


環境省:

私が申し上げたのは、整理をさせていただきますと、WHOが言っていること自体がすべからく日本の基準等に適用されるかというと、そうではないというふうに思っておりまして、それは各国が必要な科学的知見を踏まえて設定されるものというふうにまずは把握をしております。


松井教授:

それは私も存じています。


環境省:

その上で、もうひとつのご指摘、日本人は特別強いのかというご指摘もされましたが、特別強いということはもちろん私個人としては考えてはいないんですけども、質問の中でも私がさせていただきましたが、例えば欧州と日本において、心疾患自体の影響と申しますか、割合というものは違うといったこともございますので、そのまま定量的にWHOが採用しているデータがそのまま全くもって同じ例えばリスク比なのかというと、それは科学的には、私としてはすぐに同じですというふうに判断はできないのではないかなというふうに考えています。


松井先生:

私は今心疾患のこと聞いてないんです。睡眠妨害のことを聞いてるんです。


環境省:

睡眠妨害については、私自身不勉強なこともございまして、実際どうなのかということについてお答えすることができません。


松井教授:

分からないということですか?それとも今、私が説明させていただいていいですか?しましょうか?


環境省:

お願いします。


松井教授:

まず1999年のガイドラインに書いてある内容については、今日申し上げましたよね?Ldenはうるささを評価する指標である。睡眠を保護しない。今は教育しましたけれども、理解できたでしょうか?


環境省:

ありがとうございます。先ほど講演でもそのような形でご説明いただきましたので、そういった指摘については承知しております。


松井教授:

今検討されているということについても、私は聞いておりますけれども。睡眠妨害、すでに1980年にWHOジュネーブがクライテリアを出している。にもかかわらず、もう40年以上経っても、睡眠妨害を防ごうという気がない。この点については矛盾しませんか?


環境省:

現在の環境基準については、環境基準設定当時に日常生活における睡眠妨害等をきたさないことを基本にして、W値を設定しているというふうに、当時は設定された、というふうに承知をしております。


松井教授:

当時は夜飛んでなかったんです。夜飛行機は飛んでなかったんです。


環境省:

すいません。その状況については把握はしておりませんでしたが、それは個々の飛行場というお話でしょうか?日本全国?現時点ではそういったものを踏まえてLdenに改定されたというふうに把握をしておりますので…


松井教授:

違います。WECPNLの単位を読み変えただけです。「WECPNL-(マイナス)13」というのが、Ldenになるんです。


環境省:

はい。換算方法は、今手元になくて。


松井教授:

それをやられただけなんですね。ちゃんと議事録が、環境省のホームページにも残っていますけども、どういうような理由づけをして13引くだけにしたかというのはご存知ですか?


環境省:

すいません。私自身は承知をしていません。


松井教授:

簡単にいえば、どういうことが書かれていたかというか、誰が決めたかというと、東大の立花先生と東京の環境科学研究所のお二人の話が、議事録として残っております。夜間にペナルティをかけているから、ある程度夜の飛行を抑えることにはなるよね、というような理由で、夜間の睡眠妨害を防げないLdenのままにしたんです。睡眠妨害をなくそうというような話にはならなかったんですね。


環境省:

すいません。私がお聞きするのは大変失礼かもしれないんですけども、Ldenに変えた時は、当時の環境省は、睡眠妨害は見ないということは明言していないというふうに把握しているんですけども。


松井教授:

見ないというのはどういう意味ですか?


環境省:

先程、先生がご指摘なのは、1999年のガイドラインにおいては、Ldenはうるささ反応の指標であって、睡眠障害は見ないというふうに書かれている。


松井教授:

できない。


環境省:

評価できない?


松井教授:

保護しない。健康を保護しない。


環境省:

睡眠妨害ですか?健康をですか?


松井教授:

睡眠妨害を防がない。


環境省:

なるほど。当時、環境基準がLdenに変わった時にも、環境省としてその睡眠を保護できないっていうふうな形で整理したのかどうかは私が把握をしておりませんで。


松井先生:

ですから1999年にそういうのをWHOが出していたにもかかわらず、それを無視してLdenのみにしたんですよ。その理由づけは先ほど言いましたように、「ペナルティかけときゃええか」だったんですよ。今後そういう非科学的なことを続けられるんですか?


環境省:

すいません。私達、先生に教えていただいた当時の経緯というのは把握していなかったので、それについては先生ご指摘の、審議会等の議事録というものは確認はさせていただこうとふうに思っております。また、今ご質問いただいた、非科学的な決定方法をするのかということでございますが、あくまで環境省としては、科学的に適切なものを環境基準として設定するというふうに、環境基本法上されておりますので、それに基づいてしっかり検討していきたいというふうに考えております。


松井教授:

睡眠妨害を防ごうとしたら、夜の騒音も測らないと分からないですよね?昼間の騒音測って、夜間に睡眠妨害があるかどうかっていうのが予測できますか?


国交省:

実態を担当している方からご説明させていただければ、当然うちの常時監視局24時間測っていますので、夜間の音も取っています。


松井教授:

昼間の騒音のみを測って、夜間に睡眠妨害があるかどうかというのは推測できますか?


国交省:

それは多分前提が色々抜けていて、それは夜間も同じように飛んでいる場合とか、そういうことですかね?


奈須議員:

言葉通りに、お答えをすればいいんじゃないですか。


松井教授:

そうです。


国交省:

その前提で多分議論することが、そもそも多分ありえなくてですね。我々、夜間も…


松井教授:

では、選択肢を与えます。「昼間だけで測定しても夜の騒音は分からないから、分からない。」「昼間騒音測定する場合でも夜間の睡眠妨害は予測できるんだ。」 どちらですか。


国交省:

それは昼間測ったので夜間は分からないって話は出てくると思うので、当然我々はそうじゃない形にしていると思っています。


松井教授:

それを環境省はどうされるつもりですか。今後も睡眠妨害について保護する気があるんですか。ないんですか。


国交省:

ちょっとすいません。カットインして申し訳ないですけど、多分今日もそれこそ「睡眠妨害がある」みたいなアンケートを頂いていると思うんですね。結果として。ただ私の認識でいくとその眠れないっていう苦情は国交省まで上がってきてないですよね。(周囲に確認しながら)あんまりもらってないですよね。ここに出てきて、なぜ我々の方に言ってくれないのか。そもそもちょっと残念でしょうがないですけど。お電話なりネットなりでいくらでも、私たちは受けるようにしているのにそこはもらえてなくて。しかも、実際どういう音を聞いてらっしゃるのかってわかんないと対策がしようがなくて。今現状で羽田の夜間で大田区の方に向かって飛ぶやつって、ないですよ。


参加者:

そんなことないよ。


国交省:

たまにあるかもしれない。何が飛んでるか・・・


参加者:

(音声不明瞭)・・・ても、飛べば音がするんだよ。


国交省:

違う方向に離陸している音が大田区の方に来ている。それを聞いてらっしゃるって、理解でいいですか。それを聞いて、目が覚めることがあるっていうふうに理解すればいいですかね。


国交省:

そういうところを直接聞かないと何が原因かって我々はわからなくて。例えば「うるさいんだけど」と言われて「でも飛んでないですよね」って。「いやそうじゃないんだ」と。34ではなく16のほうに飛んでいるやつの音が聞こえるとか、そういうことを仰っているのですよね。なるほど。そういう具体的な話をお伺いしないと対策は辛くて。皆さんが実際に寝る時に何を気にされているのかっていうのは、想像だけでは全て網羅できないので具体的なお声を聞きたいです。我々としては。


奈須議員:

そこも含めて本来は、1999年にWHOが「夜間の騒音について健康の障害がある」とあったら、「どのくらいあるか、ないか」じゃなくて「(WHOが)あるって言い始めているんだ」と思ったらまず「あるのかな、ないのかな」ということをまず考えてほしい。

しかも、私たちとしては、今回飛行ルート変更ということのすごく大きな変化でも、今日もいろんな地域の方がいらしているようにびっくりして、その影響っていうことを考えていますけれども、考えてみたら2010年から24時間化、しかも国際便も飛ぶようになりました。という意味では、もう実はずっとずっと影響が知らずに大きくなっているにも関わらず、皆さんの中では沖合に移転したから航空機騒音の問題は解決したって住んでいる人も思っている人多いですよ。

だから、今回アンケートをとったら、夜間のことについて聞いたら「あなたたち設問間違っているわよ」って言われたんですよ。「新飛行ルートは昼間でしょ」って。でも私たちはもちろん昼間の新飛行ルートも問題。だけど羽田空港の立地自治体に住む者としては全部について聞こうと思ったのは今回のアンケートだったら、夜のことについてこんなにも多くの人が困っているのかって。その一言一言を見て、びっくりしたところです。

松井先生とも色んなお話をしていたら、「外国では夜の騒音について、最初から配慮している。そういう航空行政を行っているのに、知らなかったのかな」と思ったら、何十年も前から松井先生は環境省にこういう風になりましたねと言っているのに、「考えている。考えている」って言って。今日も「考えている」って言ったけど、松井先生が最初からお話していたことについてはもう残ってないじゃないですか。そういう指摘すら。

それだと私達として困るのは、夜はいくらでも増やせる。しかも昼間も増やそう。これじゃたまらないですよ。周辺の人は眠れなくなる。しかも昼間だって低空で真上とか飛ばれて落下物だなんだって言って、これじゃ暮らしていけないですよ。

 やっぱり私たちがいろいろ勉強する中で思ったのは、そもそも日本の航空行政における騒音規制がダメですよ。今のままだったら、いろんな理由をつけながら、もっと飛ばしたいから、じゃあここって。今度、固定化させないって言っているから、あっちもこっちも少しずつ飛ばせば、環境省お得意の「希釈」っていう考え方で、広くみんなで痛み分けして増便すれば、それで経済が豊かになって良かったね、となるんですよ。

だから、そこのところは何で環境行政やっているんですか。環境守るためでしょう。環境守るって何かって言ったら、私たちの命とか健康を守るためなんですよ。そこの一番大事なところの基準が「もう海外で変わったよ」って何十年も前から言っているのに、どうしてこういう…、何で言わなくちゃいけないのっていう感じで。松井先生はお上品でいらっしゃるので私が代わりに先生の気持ちの1/100ぐらいを代弁いたしました。ここからは皆さんどうぞ。


参加者:

渋谷在住の者です。今回の新飛行ルートのそもそも計画段階ですね。果たしてその環境評価、新しい飛行ルート作って環境評価がなされたかどうかを聞きたい。なぜならば、2018年に、特別区の議長会が2018年8月20日国交省に要望書を出しています。それには環境評価してほしいっていう要望書らしいですね。ただし受け取った人は副大臣秋元司氏。残念ながらIR贈収賄事件でいろいろ問題が出ています。果たしてこの方が環境省になり国交省になりにちゃんと流して、検討して、事前の23区の区議会の議長が出した書類通りに行ったとかどうか、それを教えてください。以上です。


国交省:

環境アセスに関しましては、今回の変更に関しては法令上必要がないという風になっていましたので実施はしていないというとこになっています。


参加者:

要望書があったことはご存じですか。(数秒回答なく、担当者、首を横に振る)

そうですか。人物が人物なんで。


国交省:

間違いなく我々のもとには届いていることは間違いないですけど、私の担当したところ、その文書自体を覚えていない(国交省側で顔を見合わせながら)…です。


参加者:

では、それは無視したと?


国交省:

無視ではなくて、当然ご意見があったとしても法令上必要のないとこというところですので我々は実施はしていないと。


参加者:

そういう判断をしたということですね?


国交省:

はい。


参加者:

わかりました。


司会:

是非、ほかの方もお願いします。他よろしいでしょうか。


参加者:

大田区のものですけども、9月24日にあのヒアリングやりましたよね。〇〇さん、あの時出ていたと思いますけど。であの時、あなた今回問題になっている2018年の欧州事務局、WHOね、あの原文読んだら確定したものでないと言ってるね?


国交省担当者

要は、エビデンスとして信用できる度合が書いてあるんですけれども・・・(音声不明瞭)足りないっていう・・・(音声不明瞭)。


参加者:

WHO自身としてエビデンスは確認されていないっていう理解ね?


国交省:

統計的な信頼度と、エビデンスの信用性という・・・(音声不明瞭)評価なんですけれども・・・(音声不明瞭)


松井教授:

私からご説明します。これは多分医学の方じゃないと知らないと思います。あのシステムではグレードシステムというやり方で、勧告値決めたんですね。環境要因による影響はグレードシステムで一番上の判定が出ることはないです。そういうシステムなんです。


国交省:

それは信用できるんですか。


松井教授:

要は、あれは臨床で、病気の人にどういう治療をするのが良いのかというのを決めるためのやり方なんですね。ですから、環境によって受ける影響を、あのグレードシステムで決めると患者さん、個々の患者さんを検査しないと一番上のクラスにならないですよ。だから、A判定が出ることはないです。


国交省:

それでいいのですか。


松井教授:

そうです。だから、グレードシステムっていうのは臨床で治療方法を決めるためのやり方としてスタンダード化しようよというので提案されている方法です。それを環境の基準のようなものに適用したこと自体が、私はえーっと思ったですけども。


国交省:

あの報告書もちょっとまだ問題があるということなのですか?


松井教授:

違います。ですから、グレードシステム使ったら、あのぐらいの評価しか出ないです。環境要因については。あれ以上は出ないです。


国交省:

それでいい、という判断なんですかね?


松井教授:

そうです。だから勧告値が出る。


国交省:

それでいいっていうのは、どこかに書かれたものってありますか?


松井教授:

それはグレードシステムを勉強してください。


国交省:

どこで見れますか。我々はそこまで医学詳しくないのですが。


松井教授:

グレードシステムっていうのがどういうものか分かれば。だから、疫学調査をいくらやっても一番上の評価はでないです。臨床試験やらないと出ないようになっているんです。環境要因で臨床試験できますか。


国交省:

出来ないですね。それは先ほども私がお話しさせていただいたと思うのですけど。


松井教授:

だから今のがベストです。


国交省:

統計的信用性とはまた関係ないのですか。


松井教授:

グレードシステムの中の統計的信用性のところの部分と方法の部分とか色々、数項目ありますよね。その中で一番重要視されているのが、臨床試験なんですね。ところが環境要因については臨床試験できない。倫理的に。だからあれが限界なんですね。


国交省:

一番下のぐらいのレベルだったとするとどうですか。どれくらいが限界なのですか。


松井教授:

一番下?ものによると思いますよ。虚血性心疾患が、今手元にないのであれですけど、いくら疫学調査を重ねても以上上がらないところまで行っています。虚血性心疾患は。高血圧は確か一番下だったと思いますね。睡眠妨害とかそんな一番下のはずがないですよね。ですからグレードシステムで書かれている、グレードシステムはこう書くということまで決まっていますからね。そう書いてあったからこれはまだ曖昧なんだという考えをお持ちだったとしたらそれは大きな誤解です。倫理的にできないからです。


国交省:

逆に言うと、あの報告書の体裁でいくと、そこであんまりこうちゃんと書いていただけてなかったので、結構わからなかったかなという気がするんですけど。


松井教授:

だから基準値決めるのは、普通は医学の人ばっかりだから。グレードシステム説明なんかはいらないですね。


国交省:

ではなくて、それをもとに虚血性心疾患なりのリスクがあるからこの数字、とはなってなかったじゃないですか。なってないですよね。


松井教授:

もう一回言ってください。


国交省担当者:

今回WHOが出しているガイドライン中に書いてあるLden45とかLnight40って数字自体はそういった疾病に基づくものでなくて、アノイアンスベースで書いたものと報告書に書いてあるかと思うんですけど。


松井教授:

それは、アノイアンスのところを見られているからです。


国交省:

いや、他のところも見たんですけど、その数字がどこにも書いていなかったですけど、どこを見たら…


松井教授:

その前に、洋雑誌に載っているんですよ。


国交省:

それが何で報告書本文に入ってこないんですか。


松井教授:

それは私が書いたんじゃないから知りませんけど、洋雑誌により詳しいことが載っているんですね。そこから抜粋されてガイドラインができているんです。


国交省:

なんですけど、根拠となる数字として載っているのって、結局アノイアンスとして書いてなかったので、報告書の中には。そこまでしか認定されていないのかな、と私は理解したのですけど。


松井教授:

え、アノイアンスしか書いてない?


国交省:

アノイアンスの数字を基に、Ldenの数字を出すわけですよね。それ以外の・・・


松井教授:

だからLdenについては45だったか・・・


国交省:

・・・それはアノイアンスベースで決めているみたいなことが書いてあったのでそういう理解でやっていて。他の疾患のリスクのそのLdenのところはまた違う数字が書いてあったじゃないですか。だからこそ、そこを私は別のものと理解していて。


松井教授:

もちろんアウトカムによって、値が変わるのは当たり前ですよね。ですからアノイアンスについては45、虚血性心疾患に関しては48、7、違って当たり前ですよね。


国交省:

それはそういう理解でいいですよね。


司会:

お時間が実は迫っている・・・。福島先生がお越しになって。


奈須議員:

先ほどの一つだけ確認ですけど、夜間の騒音の問題についてはそういう声がなかなか国には上がってこなかったっていうところがあるわけですけど、だからこそアンケート調査をして欲しいっていうところに行くわけなんですけどね。結局、その先ほど松井先生の仰ってましたけれども、ご自分が眠れないっていうことが騒音との関係性においてちゃんと認識できている方がどのくらいいるかって言ったら現実にはそうなってないっていうのもあると思うんですね。

今回少なくともこういった形で稚拙ではありますけども、アンケートをとって地域の方の声を出させていただきました。これも一つのやっぱり皆さんへお伝えしたことになると思いますので、これをもとにして、本来はここから本当は環境省がこの声を、どうやってその実際の健康被害に結びつけないためにどうするのかっていうことをやはり様々な知見に基づいて、そしてまた住民の皆さんの生活実態ですよね、そことの関係性の中で考えていくってことだと思いますので。

少なくとも今日のお話の中では私たちが動きをお伝えすれば考えてくださると。ただでも国交省だけで考えても限界のある部分もあるよねと。もちろんその航空政策において活かしていただけるというのは期待しているところですけれども、そこに基準がなければだめだよねと。「努力するよ」「頑張るよ」って言ったところで、飛んでしまうよねっていうのが、多分今回の新飛行ルートの問題であったり、24時間化、再国際化っていろんな課題、私たち皆で抱えているので。そういうことについてやっぱり少しでも良くして行きたいって気持ちで今日はこの場を設けておりますので、是非そこのところは、よろしくお願いしたいと思います。で、この場をいつも、航空行政しっかりやれといつも頑張って下さっています、福島みずほさんが本当にお忙しい中いらしてくださいましたので、最後に締めの一言お願いして今日はこれで終わりたいと思いますので。みずほさんお願いいたします。


福島みずほ議員:

今日はコロナ禍の中、あるいはとても忙しいなか本当にありがとうございます。ただ、私も別件があってちょっと遅れて本当に申し訳ないんですが、このWHOがこの健康被害や関係があると、WHOが1999年に示した環境騒音ガイドラインで「高レベルの航空機騒音によって様々なリスクが上昇するとある」とか、よく科学知見があるわけで、東京都下における騒音があまりひどくて、本当にうるさいと私も思っているんですね。やはりその健康被害や様々な疾病やいろんなことが起きないように、今の状態がやっぱりこの騒音の実態を見ていただくと分かる通り非常に数多くの人たちに、非常に大きな被害を与えているので、ぜひ環境省としても、今日松井先生の夜間の騒音による健康影響というのもありますが、是非調査をするとか疫学的な事をもう少し、もう一歩進めですね、環境省としてこの問題にしっかり、そうですね。でも、今日はだから環境室が来て頂いているわけで、このことについてこれからよりひどくなると思うんですよ。ちょっとご存知、飛行機の便数がちょっといるので私も飛行機に乗ってどういうルートで降りるのかって見ているんですが、確かに減ったり、降り方が東京の上空を通らないで、降りたことも実は乗っていた飛行機が海から入ったこともあるんですよね。ですから、今後よりひどくなるということが予想できるので、今日の中で、WHOや海外でこんなに夜間の騒音による健康影響が出ているって言うことをちょっと重く受け止めて、是非前に進めて実態調査とその疫学の関係や国際的な知見や、学者や研究者、市民の意見をちょっと踏まえていただきたいということを切にお願い申し上げます。よろしくお願いします。


司会:

そうしましたら、お時間になりましたのでここで終わらせて頂きますが、先ほどあの環境省の方から、「持ち帰ります」とおっしゃっていただいたのは、後日ご回答頂けると。何か持ち帰りますと仰っていましたよね。「これまで何をしてきたか」とかですよね。多分福島さんの事務所経由ですか。はい、お願いしてもよろしいですか。では、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。



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